清浄・除菌方式

フィルター除菌

機器に吸い込んだ空気をフィルターに通し、花粉・カビ・PM2.5・細菌・ウイルス等の微細物質を除去して、きれいになった空気を再び放出する方式です。フィルターにはHEPA、活性炭、光触媒、DFS Technologyなどの様々な方式があります。各々の方式には特長とノウハウがあり、有害な物質を除去することができます。光触媒フィルターやDFSフィルターは除去したウイルス・細菌をその場で不活化することも可能です。

メリット
人や物に影響を及ぼす物質等を放出しない。浮遊ウイルスに効果が高い。
デメリット
物質付着ウイルスには対応できない。
ある程度運転ノイズがある。
  • HEPAフィルター

    High Efficiency Particulate Air Filterの略で、代表的な高性能フィルターです。半導体、製薬等の工場に完備されるクリーンルーム等に応用されています。JIS規格により定格風量で粒径が0.3µmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルターと規定されています。

  • 活性炭フィルター

    吸着効率を高めるために物理的な処理を施した多孔質の炭素を主成分とする物質、活性炭を利用したフィルターです。四大悪臭(アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン)やシックハウス症候群を引き起こす住宅内装材等から発生する揮発性有機化合物(VOC)を吸着除去します。

  • 光触媒フィルター

    フィルター表面に光触媒加工を施し、光源を照射することでフィルター面を通過するウイルス・細菌を不活化させます。

  • DFSフィルター

    Disinfection Filtration Systemの略です。細菌兵器による攻撃を想定して米国軍事補助金で開発された技術で、米国特許を取得しています。電気的作用により空気中にある0.007μmの超微粒子を帯電させ統合させて集塵します。(インフルエンザ、コロナウイルスは約0.1μm以下。)集塵の際、電磁フィールド内でウイルス・細菌を不活性化します。

紫外線除菌

深紫外線を照射すると光化学反応により、菌・ウイルス内のDNA・RNA遺伝子情報が破壊されます。260nm付近の波長の分解力が最も高いと言われています。深紫外線UVC254nmとUVC222nmを利用した2つの除菌方法が有効と考えられます。UVC254nmは最も除菌効果が高い波長ですが、人体への悪影響により直接照射はできません。UVC222nmは人体への悪影響が少なく直接照射可能であることが証明されています。

メリット
ウイルスの不活化効果が高い。UVC222nmの場合、直接照射により浮遊及び付着ウイルス両方に効果あり。
デメリット
UVC254nmの場合人体への直接照射はできない。UVC222nmの場合照射角内のみが除菌対象と限定される。

光触媒除菌

表面に酸化チタンTiO2をコーティングした物質に光を当てることで触媒作用が起こり、発生したOHラジカルの強力な酸化作用(塩素の約2倍)で有害物質を分解する技術です。空気清浄機としては光触媒加工したフィルターに紫外線を当てることで、空気と一緒に取り込んだ有害物質を分解し、菌やウイルスを不活化することができます。

メリット
人や物に影響を及ぼす物質等を放出しない。
デメリット
加工面以外の物質付着ウイルスには対応できない。

オゾン除菌

自然界に存在するオゾンを利用した除菌方法で、放電技術により気体中の酸素から生成します。塩素の約1.5倍の酸化力で細菌とウイルスに即効性の効果があり耐性菌を作りません。浮遊及び付着ウイルス・細菌両方に効果があり、除菌後は酸素に戻り、残留物質を残しません。

メリット
浮遊ウイルス・物質付着ウイルス両方に効果がある。悪臭に対する消臭効果がある。
デメリット
オゾン独特の臭いがある。環境基準濃度に管理しなければならない。
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